苦労したこと

イラスト制作

漫画描きが非漫画イラストを描き始めた頃に技術面で苦労したこと

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今回は少し前の記事で予告していた、「漫画描きが非漫画イラストを描き始めた頃に技術面で苦労したこと」について書きますね!

漫画を描いている&描いていた方には、「あるあるー」「あるあ…る…?」「ないなーい」等、色々思っていただければ嬉しいです!

漫画描きからイラスト描きに転向した前後の私の考えについてはこちら  の記事をご覧くださいね。

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・漫画描きが言われがちなこと
・非漫画系イラストに全く興味がなかった理由
・非漫画系イラストレーターになったきっかけ
について書いています。

私の過去の漫画絵を見てみたいという方は、こちら  の記事の後半に男性の漫画絵を載せているのでご覧くださいね。
ただ、顔部分のトリミングのみで小さいです。

漫画系イラストと女性誌系イラスト
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非漫画系イラストを描き始めた頃に苦労したこと

現在進行形で苦労中のものもあります。

人物の輪郭が漫画っぽくなってしまう

漫画の絵柄にも流行があって、現在は人物の頬にあまり膨らみをつけない描き方が多いのではないかと思います。
私の絵柄も、頬が大きくぷくっとしているものではありませんでした。

とは言え、当たり前ですが全く起伏がないわけではありません。
骨格や筋肉を意識して、角度に沿った輪郭にしています。

この描き方に慣れていたので、シンプルな低頭身イラストを初めて真面目に描いた時にはものすごく苦労しました。

無意識に輪郭を描くと、線に勝手に起伏が付いてしまうんです!

なんかもう私の手が、そうなっちゃってるんです!

漫画の場合、例えば20代のイケメンを描く時に、「頬に張りがあって膨らみはあまりなく、やや硬めの印象で、それでいてすっとした感じで顎は細くもなく太くもなく…」と細かく考えているわけではなく、「イケメン描くぞーイケメン!」と思ったら、わりとイケメンの輪郭が描けるんです。

また、80代の柔和な感じのおばあさんを描く時に、「頬は垂れてて柔らかく、全体が丸みを帯びていて、やや弱弱しさもありつつ、それでいてバランスは整っていて…」とこちらも細かく考えているわけではなく、「おばあさん描こうー柔らかい感じで!」と思ったら、そんな感じの輪郭が描けるんです。

なんかもう頭と手がそうなっちゃってるので、例えば「30代男性を描こう」と思うと、手が勝手に30代男性然とした輪郭を描いてしまうんです。例えシンプルな絵柄のイラストでも。

私は漫画を描く時にはアタリを全く取らず、自分の感覚だけで描いています。
よく円と十字でアタリを取ってから顔を描く方法を見かけますが、私は使っていないんです。使い方もいまいちわからず…。
感覚だけで描いてきたので上達は遅かったんですが、もうこの描き方に慣れてしまっているので、イメージした角度で普通に描くことができるんです。

それがアダになっているんですね。

ということを踏まえて「起伏が出ないようにもっとまっすぐな線を描こう」と強く意識して描くと、今度はドまっすぐになってしまって無茶苦茶変な感じに…。

だあもうどうすれば!!!ってこれには本当に苦労しました…。

とりあえず、漫画を初めて描いた中学生だった頃のように、輪郭1000本ノックとかやりました。
懐かしいですね…Gペンで飽きもせずひたすら縦線と横線と○だけを描いていたあの日々…。

フリーハンドではなくIllustratorのパスで描くと癖が抑えられるので、イラストを描き始めの頃は輪郭だけIllustratorで描いたりもしてました。

で、なんだかんだでだんだんコツが掴めてきて、ただの線だった輪郭線に自分の癖(シンプルな絵柄に適したもの)や描きたい雰囲気が出るようになってきて、現在に至ります。良かった良かった…。
でもまだ満足はしていません。

 

人物の目が大きくなってしまう

私は、目が点状のシンプルなイラストが好きです。
点、というか小さい丸、って感じです。

おしゃれで素敵だなーと思うので自分でも描きたいんですが、描き始めの頃はこれがまた意外と大変で…。

私の漫画絵の目はそんなに大きくない方で、むしろもっと大きく描いた方が華があって良いのでは、と自己評価するくらいだったんです。
そんな目が小さめな絵柄の私でも、シンプルなイラストとなるとついつい目が大きくなってしまっていたんです。

低頭身=デフォルメ=目が大きい、という無意識のイメージがあったのかもしれません。

デフォルメの例

 これはIllustratorで描いているのでフリーハンドの癖は出ていないんですが、デフォルメってこんな感じで目が大きいじゃないですか?

無意識ですがおそらくこれに近いバランス感覚で、シンプルなイラストでも目を大きく描いてしまってたんですね、黒丸で。

もちろん、大きい黒丸の絵柄の方もいらっしゃると思います。
その方々を貶しているのではないですよ。
私は小さい点状の黒丸を目指していたにもかかわらず、ついつい大きく描いてしまうので悩んでいたんです。

ちょうどその頃、シンプルな人物画のコンペで採用されて、カットのお仕事をいただけることになったんですよ。

そのコンペの採用作品の出来は自分でもなかなか気に入っていて、目が点のように小さかったんです。
が、お仕事をいただいてからのラフ案では目が少し大きくなってしまい…。
担当の方からハッキリと指摘を受けることはなかったものの、戸惑いのお気持ちがメールの文面からも伝わってくるようでした。
すごく申し訳なかったです…。

それから必死に小さい目でもバランスを取る方法を練習して、なんとか最初の採用作品と同じ目の大きさで無事納品することができました。
気に入っていただけて、更にお仕事を追加発注いただけて、とっても嬉しかったです。

上達の近道は仕事を受けること」ってたまに目にしますが、これは本当にそうだと思います!
仕事だから気を抜けず、自分の考える最大以上の力を出せるんですね。

このお仕事を機に、目の大きさ問題はめでたく克服できました。

要は、慣れだったみたいです。

 

パースや立体感を付けてしまう

パース

パースは背景だけではなく、メインとなる物体や人物にも付いています。

俯瞰やアオリみたいにわかりやすいものじゃなくても、ただ立っているだけの人物にもパースは付いているものです。

例えば、半袖シャツを着て、シャツの裾をインにしてベルトをしている人物がいるとします。
その半袖シャツの袖のカーブとベルトのカーブは、場合によっては同じ深さじゃなかったりします。

これは漫画(に限らずその他の絵でも)では至って普通のことなんですが、これをシンプルなイラストでやると、やりすぎ感が出て気になります。
ということはわかっているんですが、気を抜くとついパースを付けて描いてしまいます。

あ、でもオーバーパースはシンプルなイラストに向いているかも?
手の平をこちらに向けて実際よりも大きく誇張して描いて、STOP!と文字を添えているイラストなんかはよく見かけます。

 

立体感

シンプルなイラスト(女性誌系含む)は平面的な方がおしゃれに見えるなーと思っているんですが、ついつい立体的に描いてしまいます。
これについてはまだまだ研究中のところです。

例えばこちら、昨日描いた煮物のイラストなんですが…  
(PIXTAさん審査が早い!)

なんだか立体的じゃないですか?

一方、こちらのおみそ汁は  

いい感じに平面的に描けました!

煮物の方ももっと平面的に描きたかったんですが、何度描き直しても納得いく出来栄えにならず…。
もっと簡単な図形で描くと煮物に見えなくなってしまうし。

で悩んだ挙句、完全に納得はできていないんですがこれはこれで気に入ってくださる方がいるかも!と思ってアップしました。

この平面的云々は基本的にはセンスが物を言う部分かもしれません。
でももっと練習して、自分の目指すおしゃれな感じに描けるようになりたいです。
私の場合、漫画はセンスではなく練習を重ねて描けるようになったので、イラストも練習次第で何とかなると思っています。

 

体の作りをデフォルメせずに描いてしまう

シンプルなイラストだと、関節や筋肉の隆起がない作風の方もいらっしゃいますね。

肩の力を抜いて描いた感じがあって好きなんですが、自分で描くとなるとこれも難しいです。

肘の骨を描かないと気が済まなかったり、太腿の筋肉の流れがないとそわそわしたり、耳の輪郭の内側のぐにゃぐにゃしたところをつい描いてしまったり(描き方が決まっていて2秒くらいでぱっと描けるので)…。
書き出すとキリがないです。

私が漫画時代から自戒の念として持っていることは、木を見て森を見ずにならないこと、です。
森を見なくなりやすいので、自戒です。

つい関節とかを描きたくなってしまうけど、全体のシルエットをもっとよく見て、ゴールをもっとイメージしなきゃ。
って思っています。
今思えば、目の大きさに悩んでいた頃にも言えることかも。

頑張ります!

 

目指しているイラスト

苦労した点は以上のような感じです。
書き忘れていることもあるかも。

ここまで読んでくださった方はおわかりになるかもしれないですが、私はシンプルで平面的でおしゃれな感じがするイラストを目指しています。

これからももっと研究して、もっと上達していきたいです。

それと同時に私はかっこいいものが好きなので、スタイリッシュというかクールというかスマートというか、そんな方面でもどんどん作品を作っていきたいです。

その方面にはリアル寄りの人物画がマッチしそうかな、と考えています。
そうすると漫画的な表現が活かせる場面が多いかも、と思っています。

うーーーん描きたいイラストがたくさんあります!

これからも頑張ってやっていきます!

 

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