漫画系イラストと女性誌系イラスト

イラスト制作

漫画系イラストと女性誌系イラストのタッチの違い

投稿日:2018年10月5日 更新日:

プロフィールにも書いたんですが、私は以前は漫画やゲーム系イラストの仕事をしていました。

現在は方向転換をして、一般向けの挿絵等の仕事がメインです。

が、昔よく使っていた漫画系の技術を現在のイラスト制作にも活かしていることが多々あります。
とは言え、技術をまるまるそのまま使っているのではありません。

今回は、似ているようでちょっと違う、漫画系イラストと女性誌系イラストのペン入れの比較を書いてみたいと思います。
一般的な違いの話は少なめで、私の各タッチの違いが主な内容です。

誰かから教えてもらった訳ではなく、自分で考えたことばかりなので、もしかしたら見当違いのことも書いているかもしれません。
講座ではなく、「こんなこと考えてる人もいるんだなあ」程度にお読みいただければと思います。

漫画系イラストと女性誌系イラストとは

まず、各タッチの私が考えている定義から入ります。

前提として、どちらもペン画(風)を想定しています。

 

漫画系イラスト

漫画系イラストというのは、平たく言えば、オタク系イラストのことです。
自分はオタクじゃない!という人も中にはいると思うので、私はいつも漫画系イラストと表現しています。

イメージ的に、劇画は含んでいないかもしれません。
自分でも曖昧です。
好きなんですけどね。

現代の日本の(主に若年層向けの)漫画やゲームによく出てくるタッチのことだと思っていただければと思います。

ほとんど関係のない余談ですが、日本というワードが出てきましたので。

日本の漫画やアニメは全てクールジャパンなんですかね?
個人的にはクールジャパン=攻殻機動隊やAKIRAや吸血鬼ハンターDなんかのイメージです。

今アツいのは、AKIRAですよね。
数十年前の作品なのに、2020年(ネオ)東京オリンピックがまさかの一致…。すごすぎるー。
昔読んだんですが、また読もうかな。

アニメはあまり見ないので語る資格はないかもしれませんが、一番好きなアニメは吸血鬼ハンターD(劇場版)です。
全てが超美麗でかっこいい…。字幕なところもかっこいい…(日本語版も有)。マイエルリンク様かっこいい…。
ということは置いといて…。

特定の作品ではなく、全部がクールジャパンなのかなー?

というか、日本人自らクールって言ってしまっていいのかな!?
いや自信を持って言ってもいいんだろうけど、海外の方からの多分謙虚なイメージとはかけ離れてて、戦略的にアリなのかなあ?と思ったり…。

というか私は一体どういう立場で何を気にしているんでしょうか。

こんなこと考えてる暇があったら作業しよう…。

 

女性誌系イラスト

よく見かける言葉なので説明不要かもしれませんが、女性誌等によく載っているタッチのイラストです。

最近は実際に女性誌に載っているのはゆるい感じのイラストが多いと思うので、私が考えているのは、どちらかというと広告向けかもです。

なんかこうオシャレで女子力が臨界点を突破している、頭身の高いイラストのことです。
10頭身ぐらいはかなり普通ですね。

ガールズイラストって言ったりもするかも。

ところで、こっちでも少し余談です。

一般の実用書や雑誌や広告に載っているような感じのイラストの総称って何て言うんでしょうね?
私は仕事ではイラストレーション(英語で図版、挿絵、という意味)って言ってますが、自己満足な気がしています…。
自分の思っているニュアンスが通じないことが多い感じです。

『イラスト』を略さずに丁寧に言ってるんですね!って思われていそうです。

商業イラスト、は漫画系でも使う言葉ですし…。

挿絵、って言っても、漫画系の挿絵(例えばラノベの挿絵とか)もありますし…。
一体なんと表現すれば…。
といつも悩んでいます。
悩んだ挙句、一般向けの挿絵、とか言ったりしています。
しかしそれはそれで漫画は一般じゃないのだろうか?みたいな疑問がふつふつと…。
いやでも、漫画時代に「こっち側」じゃない方のことは「一般人」という通称がありましたし、ってもうどうすれば。

ついでに書くと、女性向けイラスト、って書く時はいつもBLや乙女系じゃないですよって内心思っていたりします。
男性向けも然り…。

 

各イラストのタッチ見本

PIXTAにそれっぽいタッチ(ストローク)の自作イラストがあるので持ってきました。
塗りは無視してくださいね。

ちなみに、以前は漫画をアナログ(Gペン等)で描いていたこともあったんですが、現在はデジタルのみで描いてます。

いまだにComicStudio(CLIP STUDIOの前身)を愛用してます。

 

女性向けの挿絵であるものの、漫画系のタッチ

<使用ソフト>
ペン入れ:SAI
塗り:Photoshop

塗りがSAIっぽいなーと自分で思うんですが、Photoshopで塗ってます。
このイラスト用にブラシを作ったのをはっきりと覚えているので、間違いないです。

なんか、SAIっぽさ、ってあると思うんですよね。
共感してくださる方いないかな。

 

女性誌系のタッチ

<使用ソフト>
ペン入れ:ComicStudio
塗り:Photoshop

 

違いがわかりますでしょうか?

それぞれのイラストについて具体的に説明しますね。

 

私の漫画系イラストと女性誌系イラストの比較

漫画系イラストと女性誌系イラスト

女性誌イラスト視点で書きますね!
絵柄ではなく、線の書き方を見てくださいね。

(漫画系の例に出している方のイラストも、髪を描き込まない等、漫画っぽくない描き方をしている部分があります。)

※くどいようですが、私個人のタッチの違いが主な内容です。

抜きが激しい

頭のあたりの円が分かりやすいかな、と思います。
女性誌系は、抜くところはかなり激しく抜いてます。

小説で言うと、行間を読ませる、みたいな…?

入りや止めも激しい

今度は首の下の方の円を見てください。
漫画でここまでインクだまりを付けるのは、全くないとは言いませんが、めずらしいんじゃないかな?と思います。

首の他、髪の毛の入りもわかりやすいと思います。

漫画と強弱が逆

次は、頬のあたりの円を見てください。
漫画だと、丸みのあるところはペン先を広げて描く、というのが基本だと思いますが、それを女性誌系でやると漫画漫画してしまうので、私は一部逆にしています。

目の端まで描く

目のあたりの円を見てください。
涙丘って言うのかな?目の端までしっかり描いてます。

ここを離して書くと、一気に漫画っぽくなる気がしています。

あ、もちろん漫画系の方でしっかり描かれている方もいらっしゃると思いますよ。

ガタつき気味に描く

これは円はないので、全体を見てください。
PCからご覧になってる方はわかりやすいかも?

女性誌系は、あえて全体の線をガタつき気味に描いています。

漫画を描く時は、スッ…としつつも味がある線が描けるまで、時には納得いくまで1本のストロークで3桁アンドゥしたりする私なんですが、女性誌系を描く時は逆にスッ…と描いてしまったらアンドゥしています。

デジタル漫画の場合、デジタル感を弱める為にアナログ風なにじみやひっかかり等をあえて表現する方もいらっしゃいます。
女性誌系は、それを激しくした感じです。

横の漫画系の線と比べてみてくださいね…と言いたいところなんですが、今回の漫画系の例は、SAIでさささーと短時間で描いたイラストで、全体からもろに抜け感が醸し出されているので(味はなくて、スピードがありますね)、あまり比較にならないかもしれません…。

昔描いていた漫画の仕事絵は出せなかったり出したくなかったりなので、昔ComicStudioでペン入れをした、趣味のイラストを置いておきます。

2009年の柄

大昔は厚塗りだったんです。
その後いわゆるギャルゲ塗りみたいな感じになったんですが、上の2009年の絵はその過渡期のものです。
少しSAI感がありますね。

2010年の絵

こちらの塗りはPhotoshopかも。
線に強弱をあまりつけない、という最近(といっても8年前)の流行に乗って描いたものです。

今見ると、どちらも顔がアンバランスで、ぎぎぎ…と思います。←?

漫画時代は絵柄は一定でした。2009年のはちょっと濃いですが。
ストックフォトに登録しているイラストには、自分の本来の絵柄は出していません。

絵柄って、出すものじゃなくて出てしまうものなので、見る人が見ればすぐにわかるかもしれないですけどね。

おまけ:まつげ多め

これは線の書き方の話とは少しずれてしまいますね。

女性誌系はまつげをばちばちに描いてます。
私は、漫画ではばちばちにしないです。

おまけ2:目のハイライトは熟慮

目元に関連して、女性誌系ではハイライトを入れないことが多いです。
入れてもいいですし、入れると華やかになるんですが、漫画っぽさが強くなる気がしています。

漫画では、私は入れないことはほぼ無いです。

おまけ3:メイク必須

なんか完全に話がずれてきてしまいました。でも大事な話なので…。

塗りの話なんですが、女性誌系ではいつもメイクをしています。
というか、女性向けのイラストは、シンプルなもの以外は大体メイクしています。

この例に挙げているイラストはどちらもスキンケアがテーマのイラストなので、濃いメイクはしていません。
それでもリップの色はあった方がいいんじゃないかなあと、個人的に思っています。

おまけ4:オシャレ必須

どこまでも話がずれていきますね。

女性向け、特に女性誌系のイラストを描く時は、流行のファッションやヘアスタイルが大事だと思っています。
バッグや靴は描き込みを多くすると、オシャレ感が増すような気がしています。

いまいちオシャレでないので修正、というのはこの業界ではあるあるじゃないかと…。

 

どこまでもおまけが続いていきそうなので、この辺でやめておきます…。

 

漫画系からの転向

ところで、漫画や漫画系、ゲーム系のイラストレーターの方やその方面を志している方は、女性誌系や広告系のイラストを描いてみたい、という方は少なそうですね。

私は結構レアなケースだったんじゃないかと自分で思います。

だって、そもそも興味がわかないですよね…。漫画系じゃない絵柄に…。
大昔の私がそうでした。

そのあたり、ちょっとしたエピソードがあるので、また別の機会に書いてみたいと思います。

「今は漫画を描いているけど、女性誌系や広告系なんかの挿絵イラストも興味あるなー」って方はぜひまた読んでいただけたらと思います!

(追記)
書きました!シリーズ第2段も予定しているので、その時もまたお知らせします。

 

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